枝幸町の地名を巡る


□ 山 臼  やまうす アイヌ語地名 ヤマウシィ

 問牧北の山臼に同じ、西蝦夷日誌ではヤアマウシ、本名ヤムニシヤヲマナイとし当地の伝承を記している。山臼漁港を中心に釣り場としても最近、注目されている。漁港北防波堤はほぼ全域砂地、南側は根が点在、南に寄るほど根が多くなる港内はチカ釣りと冬期間は穴釣りで有名だ。この辺の川より木石が出たことがあるが大きなものはない。

□ ペライウシナイ  アイヌ語川名 ペライウシナイ

 いつも釣りをする川。山臼の南にある川の名前、小沢で西蝦夷日誌では飢饉の時、この川で雑魚を捕り生き延びた村があったと記されている。今、川は釣りの対象にはならないが、河口付近の海岸は好釣り場で波の穏やかな日にはここで一日を過ごすのもいいだろう。小さな湾に二本の小川が流入、湾の中央は砂地で湾の両端に寄るほど岩場になっている。夏から秋にかけての釣り場だ。国道は海岸のすぐ近くを通っていて簡単に海岸に出ることが出来る。

□ チカブトムシ  アイヌ語地名 チカプトムシ

 西蝦夷日誌では、ここチカという魚多く捕れ、砂に埋めて置いたら、腐ってしまったという言い伝えがあるところ。山臼から音標の海岸は確かに昔からチカの多いところだニウシトマリの北ペライウシナイの南にある。

□ ニウシトマリ  アイヌ語地名 ニウシトマリ

 乙忠部の北の沢、ニウシトマリ川河口は小さな湾になっている木多き泊まり地の意味 地元では西泊と呼んでいる。西蝦夷日誌では乙忠部の川にカラスガイが多いとあるが、実際はニウシドマリの沢に多く生息していた。

□ 乙忠部  おっちゅうべ アイヌ語地名 オキトウンペッ

 川尻に行者ニンニク群生するところの意味というが?西蝦夷日誌ではヲチウシベ 名前の由来も記している。山臼から乙忠部に駈けての海岸線には所々に小岬状の所があり中には岩が重なり奇観を呈している所がある。

□ ペセトコマナイ  アイヌ語川名  ペエシェエトココマナイ

 岩崖の前を通っている川。河口近くに小滝があるここを境に海岸の風景がかなり変化する。それまで海中の岩礁はやや沖に有ったものが岸から続くようになる。乙忠部を中心にして海岸段丘の基盤には日高変性岩帯の延長部に当たる深成岩や変性岩が分布していて所々に顔を出している。瑪瑙やジャスパーなどもあり楽しみな所だが段丘崖上から海岸への降り口が限られて沢や川などから降りるしかないのが難点。国道は海岸の際を通っているので距離は短いが。

□ オヤオシュマ  アイヌ語地名 オヤオシュマ

 地名としては残っていないが、乙忠部から風烈布の海岸にかけての地名。場所の特定は難しいが意味は岸から連なっている多数の大岩くらいの意味か、ペセトコマナイ河口から0.5qくらい南下したところに海中に斜め横に顔を出している大きな岩が点在する所をがあり釣りのポイントとして紹介する。付近は段丘上からの流水と湧水があり魚のよりが比較的良い。見た目ほど根掛かりも無く鰍、カレイ、カンカイ、アブラコなどの釣れる所だ。

□ 風烈布  ふうれっぷ アイヌ語地名 フーレップ

 赤き者、西蝦夷日誌では赤い崖から名付けたとのこと。確かにここは川も崖も赤いようだ。秋鮭釣りシーズンはこの海岸も釣り人が集まる所。風烈布川は資源保護のため山女釣りは出来ない。この川にも昔はイトウが生息していたが、今は生息不明。秋9月を過ぎると火口では鮭釣りの姿が見られる。

□ オタルベン  アイヌ語地名 ヲタルエンルン

 砂の岬という意味。そのほかにも説があるがハマナスのあるという意味とも、ただハマナスはこの海岸には殆どの場所に生えていて、特別に地名になるとは考えにくいが地名解では枝幸の方言でハマナスをオタルプと呼ぶとあり、この地域は特にハマナスが多かったのかも知れない。

□ 音 標  おとしべ アイヌ語地名 オチシュベツ

 川尻の深い川という意味、増水や満潮時は渉ことが出来ない音標川河口は秋になると鱒釣りをする人で日曜、祭日などは混雑しているが、釣れないと白昼でも堂々と川に入って釣りをする人もいるようだ、このような事をくり返していると、釣り人は海岸からは閉め出されてしまうだろう。河口から北側はやや深くなり鰈やカンカイの釣り場、南側は荒根地帯で鰍狙いの釣り場。音標漁港はチカ釣りで名の知れた所。海岸では瑪瑙を拾うことが出来る。音標川は渓流釣りのファンを集めているが、上流域は熊の支配圏、釣りには注意が必要だ。

□ ゴメ島  アイヌ語地名 トンナイウシモシリ

 今風にいうとトンナイ小島といったところか。トイナイ川河口からほぼ正面に見える。音標岬の南東約15キロに浮かぶ周囲1キロの無人の小島。島は全周岩石でオホーツク海では数少ないカモメの繁殖地になっている文字通りのゴメ島だ町の天然記念物に指定されている。

□ トイナイ  アイヌ語地名 トイナイ

 泥川の意味、西蝦夷日誌ではトエナイ黒土が多い故に名付けたという。地元ではトンナイと呼んでいるようだ。河口近くは確かに泥川で土も黒い。鮭や鱒の遡上もあるが数は少ない。

□ コイトイ  アイヌ語地名 コイトイ

 砂浜の海岸に河口を持つところに多い地名だ。稚内の近くにも同じ地名がある。海岸砂丘の後方を川が横に流ている所を波が荒い時、波が砂丘を破って川に入る所。

□ サキホコナイ  アイヌ語地名 サキポナイ

 鱒いる川 サクイペ「夏の魚−鱒」地名解ではシャキベオツナイと書いてあるが、地名は地元の言い方が優先されるべきと思うのだが、蝦夷地名解では作者の解釈による地名の優先が時々あるようだ。

□ 枝幸町の海岸段丘について

 神威岬から枝幸にかけては部分的に第三段丘が段丘崖となって分布しているが第一海岸段丘から第三海岸段丘が見られるのは岡島以南で乙忠部付近で国道上から段丘地形の全体を見ることが出来る。国道が走っているのが第三段丘上で海岸とは段丘崖で接している。段丘崖は高いところでも20mくらいだ。それに続いて第二段丘は標高20から60bくらいに分布、その上に標高60から90bくらいの所に第一段丘が分布しているのが、広大な牧草地を通して見る事が出来る。第一、第二段丘の幅と比べると第一段丘の幅は狭いようだ。第三段丘の基盤は大半は砂礫だが所々に花崗岩や変成岩が分布していて落ち着いた中にも、枝幸独特の風景を作っている。雄武町まで海岸線は河口付近以外は段丘崖の続く風景が展開し海岸を通る国道から良く見ることが出来る。ここではゆっくり走ろう北海道だアウトドアー派向けの旅ガイド風に作っているため枝幸の地名や自然のをすべてを網羅する事は出来ませんが、旅人になって自らの目と足で確かめて下さい。観光旅行の情報には不十分なところがあると思いますが、枝幸町のホームページでも観光情報があります。宿泊、ホテル、イベント、釣り情報は枝幸町のホームページもあり。枝幸カニ祭りは詳しい情報あり。


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